
常磐道・北関東道で電波が悪いのはなぜ?茨城の高速道路で圏外になりやすい区間と対策
- 8月14日
- 読了時間: 8分
常磐道を走っていると、聴いていた音楽が急に止まったり、地図アプリの再検索がいつまでも終わらなかったり、ハンズフリー通話がぶつ切りになったり——そんな経験はないでしょうか。実は、茨城の高速道路で電波が悪いと感じるのは、あなたのスマホや契約キャリアだけの問題ではありません。時速100km前後で移動する車内は、そもそも電波が途切れやすい条件がそろった環境です。この記事では、常磐道・北関東道・東関東道・圏央道の茨城区間で通信が不安定になる理由を3つに分解し、区間ごとの傾向、キャリアによる見え方の違い、そして出発前と走行中にできる対策までをまとめます。
先に結論をお伝えすると、原因は「速度」「車体」「基地局の配置」の3つに集約されます。そしてこの3つは、どれも利用者側の工夫である程度カバーできます。常磐線やつくばエクスプレスの車内で電波が悪くなるのと似ていますが、高速道路には鉄道とは違う事情もあります。そのあたりも順番に見ていきましょう。
目次
高速道路で電波が悪くなる3つの原因
1つめは、走行速度によるハンドオーバーの頻発です。ハンドオーバーとは、移動しながら通信するときに、接続先の基地局が次の基地局へ自動的に切り替わる仕組みのこと。停止していれば起きないこの切り替えが、高速走行中は短い間隔で何度も発生します。切り替えそのものは一瞬ですが、動画のストリーミングやオンライン通話のように途切れに敏感な用途では、その一瞬が「止まった」と体感されやすくなります。
2つめは、車体そのものによる電波の減衰です。金属のボディとルーフは電波を通しにくく、電波は主に窓から入ってきます。ところが最近の車に多いUVカット・赤外線カットガラスや金属膜入りの熱線反射ガラスは、電波も一緒に弱めてしまうことがあります。ダッシュボードの奥やセンターコンソールの物入れにスマホを置いていると、それだけで受信状況が悪化することもあります。
3つめは、道路構造と基地局の配置です。高速道路は騒音対策のために切通しや掘割を通ったり、両側に高い防音壁が立っていたりします。こうした場所では周囲の基地局から見て車が「壁の内側」に入る形になり、電波が届きにくくなります。トンネルも同様で、対策設備が入っている区間とそうでない区間で体感は大きく変わります。加えて、基地局はもともと人が生活する市街地や集落をカバーするように置かれているため、山際や田園地帯を貫く高速道路は、必ずしも最優先で設計されているわけではないのです。
もう一つ、見落とされがちなのがサービスエリアやパーキングエリアでの輻輳です。連休の昼どきに何百台もの車が一斉に停まれば、その一帯の基地局には一気にアクセスが集中します。走行中はそこそこ繋がるのに、SAに入った途端に重くなるのはこのためです。
常磐道・北関東道で圏外になりやすい区間の傾向
ここからは区間ごとの傾向ですが、電波状況は基地局の増設や設備更新で変わりますし、キャリア・端末・時間帯によっても体感が違います。あくまで「地形と道路構造から見て不安定になりやすい傾向」として読んでください。
常磐道 谷田部〜土浦北あたり:市街地に近く比較的安定しやすい区間ですが、防音壁の続く箇所や掘割では一時的に弱くなることがあります
常磐道 千代田石岡〜岩間:筑波山系の東側にあたり、アップダウンと切通しが増えるため、平地区間より不安定になりやすい傾向があります
常磐道 那珂〜日立、日立市内のトンネル群:山が海際まで迫る地形で、トンネルの連続する区間は途切れを感じやすい代表格です
常磐道 高萩〜北茨城〜いわき方面:山あいを縫う区間が続き、集落から離れた場所では信号が弱まりやすくなります
北関東道 笠間西〜友部:丘陵と山林を抜ける区間があり、周囲に住宅が少ないぶん電波の余裕も小さくなりがちです
北関東道 桜川筑西〜真岡方面:田園地帯を長く走るため一見開けていますが、基地局間の距離が開く場所では受信レベルが下がることがあります
東関東道の潮来・鉾田方面、圏央道の境古河〜つくば方面:平地中心で大きな遮蔽は少ないものの、水郷地帯や畑作地帯では市街地ほどの安定は期待しにくい場面があります
傾向としては、平地の市街地寄りは安定、山際・切通し・トンネル・防音壁の連続する区間は不安定と覚えておくと分かりやすいでしょう。同じ茨城でも、鉄道での傾向と重なる部分は多く、県内の移動全般の電波事情については田舎と都市での電波の違いをまとめた記事も参考になります。
キャリア別に見た高速道路での繋がり方
ドコモ・au・ソフトバンクは、いわゆるプラチナバンド(建物や地形の陰にも回り込みやすい低い周波数帯)を長く運用してきた歴史があり、山際や谷筋でも比較的粘りやすい傾向があります。とはいえ3社とも同じではなく、基地局の設置場所の違いから「この区間はA社が強いがB社は弱い」といった差が出ることは珍しくありません。
楽天モバイルは自社エリアの整備が進み、プラチナバンドの展開も広がってきました。市街地や幹線道路沿いでは以前よりずっと安定して使えるようになっています。一方で、山あいや集落から離れた区間では、他社より受信レベルが落ちる場面が残ります。高速道路のように「人が住んでいない場所を長く走る」用途は、まさにその差が出やすいシーンです。
注意しておきたいのが、auの回線を借りるパートナー回線(ローミング)の扱いです。楽天モバイルは自社エリアの拡大にともなってローミングの縮小を進めており、2026年9月に原則終了とされています。これまで山間部寄りの区間でパートナー回線に助けられていた場合、切り替え後は体感が変わる可能性があります。実際の提供状況や対象エリアは変更されることがあるため、詳しくは楽天モバイルの公式サイトのエリアマップで自分の走るルートを確認しておくと安心です。
こうした「1回線だけでは不安」という状況への現実的な答えが、デュアルSIM(1台のスマホに2回線を入れる使い方)です。メイン回線に加えて、基本料0円から使えるタイプのサブ回線を入れておけば、片方が弱い区間でもう片方に切り替えるという保険になります。ハンドオーバーや回線切り替えの仕組みそのものについてはハンドオーバー技術の解説記事もあわせてどうぞ。
なお、これから楽天モバイルを増やす・乗り換える予定があるなら、楽天従業員からの紹介キャンペーン経由での申し込みという方法もあります。他社から番号そのままの乗り換えで最大14,000ポイント、新規契約で最大11,000ポイントといった特典が案内されていますが、対象条件や付与額は変更されることがあるため、申し込み前に必ずキャンペーンページで最新の内容を確認してください。
車内で電波が悪いと感じたときの見直しポイント
同じ車・同じ区間でも、ちょっとした置き方で体感は変わります。走り出す前に次の点を見直してみてください。
スマホは金属の物入れやセンターコンソールの中ではなく、フロントガラス寄りのホルダーに固定する
ダッシュボード上の小物やドリンクホルダーの奥など、囲まれた場所に置かない
ケースが分厚い金属製・カード収納一体型の場合、受信に影響することがあるので試しに外して比べてみる
車内Wi-Fi(車載通信機)がある車なら、そちらとスマホ回線のどちらが安定するか一度比べておく
同乗者が複数いるときは、テザリングを1台に集約するより、各自の回線を使い分けたほうが安定することもある
通信が完全に止まってしまったときは、機内モードを10秒ほどオンにしてからオフに戻すと、基地局の再検索が走って復帰が早まることがあります。走行中の操作は危険ですので、必ず同乗者に頼むか、SA・PAに入ってから行ってください。
出発前にできる高速道路の通信対策チェックリスト
一番効くのは、そもそも「走行中に通信しなくていい状態」を作っておくことです。茨城の高速道路を長距離走る予定があるなら、出発前に次の準備をしておくと快適さが段違いになります。
地図アプリのオフラインマップを、走行予定エリア分ダウンロードしておく
音楽・ポッドキャスト・子ども向けの動画は、Wi-Fi環境のうちに端末へ保存しておく
目的地の住所や電話番号、駐車場情報はスクリーンショットで保存しておく
高速道路の交通情報や渋滞状況は、出発直前と休憩時にまとめて確認する
電子チケットや電子マネーのバーコードは、事前に表示できる状態にしておく
車載ナビがある車なら、ルート案内はナビ、検索や連絡はスマホ、と役割を分ける
メールの送受信やSNSの更新、クラウドへの写真アップロードなどは、SA・PAでまとめて済ませてしまうのが賢い使い方です。ただし混雑時のSAは通信が重くなりやすいので、時間に余裕があれば比較的空いているPAを選ぶのも手です。長距離の移動時の通信全般については遠出した先での通信環境をまとめた記事も参考になります。
まとめ:茨城を車で走るなら「回線は二重化」で考える
常磐道や北関東道で電波が悪くなるのは、速度によるハンドオーバー、車体とガラスによる減衰、そして山際・トンネル・防音壁といった道路構造が重なった結果です。特定のキャリアだけが悪いわけではなく、区間ごとに強い・弱いが入れ替わるのが実情といえます。
だからこそ現実的な対策は、①走行中に通信しなくて済むようオフライン準備をしておくこと、②スマホの置き場所を見直すこと、③山間部を走る機会が多い人はデュアルSIMで回線を二重化しておくこと、の3点です。鉄道での移動が中心の方は常磐線・つくばエクスプレスの記事を、車での移動が中心の方は本記事のチェックリストを、それぞれ出発前の確認に使い分けてみてください。
高速道路そのものの電波対策については茨城の高速道路での電波の安定性についての記事でも触れていますので、あわせてご覧いただくと準備がより万全になります。安全運転で、快適なドライブを。
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