
電車の中で電波が悪い原因と対策|30秒で直す手順とiPhone・Android設定
電車の中で電波が悪いとき、まず知っておいていただきたいのは、その多くが端末の故障ではないということです。走行中に基地局を次々と切り替える「ハンドオーバー」の遅れと、車内に人が集まることで起こる回線の混雑が主な原因で、これは路線や地域を問わず同じように起こります。乗車中に試すなら、機内モードを30秒オンオフ→4G(LTE)固定→Wi-Fiオフ、の順番が一番効きます。この記事では、その場しのぎの応急処置から、iPhone・Androidそれぞれの恒久的な設定、駅や自宅の近くを電車が通るときに電波が落ちる理由、そして「設定を変えても無駄な区間」の見分け方までを順番に整理します。区間の具体例には常磐線・つくばエクスプレスを使いますが、対策そのものはどの路線でも同じように使えます。
目次
乗車中30秒でできる応急処置|スマホの電波が悪いときの直し方
今まさに読み込みが止まっている、という状況でしたら、次の順番で試してください。効果が出るまでが早く、失うものが少ない順に並べています。
機内モードをオンにして30秒ほど待ち、オフに戻す。電波をつかみ直させる操作です。すぐオフに戻すと同じ弱い基地局に再接続しがちなので、少し待つのがコツです
Wi-Fiをオフにする。駅や車内の公衆Wi-Fiに中途半端につながったまま、モバイル回線に切り替わらないケースを防げます
4G(LTE)に固定する。5Gと4Gを行き来しやすい区間では、これだけで体感が安定することがあります
ここまでで直らなければ端末を再起動する
iPhoneでの操作場所は次のとおりです。
機内モード:コントロールセンターの飛行機アイコン、または「設定」の一番上
Wi-Fi:コントロールセンター、または「設定」>「Wi-Fi」
通信方式の変更:「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「音声通話とデータ」
Androidでの操作場所は次のとおりです。
機内モード:画面上部から下にスワイプして出るクイック設定パネル
通信方式の変更:「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」(機種により「モバイルネットワーク」)>「優先ネットワークの種類」
なお、検索するとよく出てくる「ネットワーク設定をリセット」は、Wi-Fiのパスワードやテザリングの設定まで消えてしまいます。車内でとっさに行う操作ではありませんので、上記をひととおり試してから、自宅などで落ち着いて実行するのが安全です。
iPhoneの恒久設定|通勤電車で電波が不安定なときに見直したい4項目
毎日の通勤で繰り返し困っているなら、その場の操作ではなく設定そのものを見直したほうが早いです。iPhoneで効きやすいのは次の4つです。
5Gオートと4G(LTE)の切り替え:「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「音声通話とデータ」で選べます。5Gの表示にこだわらないなら、通勤時間帯だけ「LTE」にしておくのも手です
Wi-Fi通話(VoLTE):「設定」>「モバイル通信」>「通信のオプション」>「音声通話とデータ」からVoLTEをオンにしておくと、通話中にデータ通信が細らずに済みます
デュアルSIMの主回線:「設定」>「モバイル通信」で、モバイルデータ通信に使う回線を選べます。2回線持っているなら、通勤路線で強いほうをデータ用に指定しておきます
低データモード:オンのままだとアプリの裏側の更新が抑えられ、電波のせいだと思っていた遅さが実は設定由来だった、ということもあります
特に注意したいのが5Gオートです。守谷駅の前後のように列車の速度が出る区間では、5Gの電波を一瞬つかんではすぐ離す、という動作が繰り返されやすく、その切り替えのたびに通信が数秒止まったように感じられます。こういう区間では、あえて4Gに固定したほうが速度は落ちても途切れにくい、という逆転が起きます。守谷駅を含む区間ごとの傾向はつくばエクスプレスの駅別の電波状況でも整理していますので、自分の乗降駅と照らし合わせてみてください。
Androidの恒久設定|優先ネットワークとAPN、キャリア別の効きどころ
Androidはメーカーによってメニュー名が違うため、同じ設定でも呼び名が変わります。代表的な機種では次の場所です。
Pixel:「設定」>「ネットワークとインターネット」>「SIM」>「優先ネットワークの種類」
Galaxy:「設定」>「接続」>「モバイルネットワーク」>「ネットワークモード」
Xperia:「設定」>「ネットワークとインターネット」>「モバイルネットワーク」>「優先ネットワークの種類」
ここで「5G/4G/3G(自動)」から「4G/3G」に変えるのが、電車内で最も効きやすい変更です。あわせて確認したいのがAPN(接続先の設定)とSIMの優先度です。格安SIMを使っていて特定の区間だけ極端に遅い場合、APNが古いまま残っていることがあります。契約中の事業者の案内ページで正しいAPN名を確認し、一度削除して作り直すと改善する例があります。
キャリアごとの効きどころも少し違います。ドコモ・auは4Gのエリアが厚く、4G固定にしても不便を感じにくい傾向があります。ソフトバンクも同様ですが、地下区間では基地局の配置によって体感差が出ます。楽天モバイルは自社回線のエリア内かどうかで印象が大きく変わるため、通勤経路が自社エリアに入っているかを楽天モバイルの公式サイトのエリアマップで確認しておくと判断しやすくなります。4社の通勤路線での傾向は常磐線・つくばエクスプレスのキャリア比較にまとめています。
駅や自宅の近くを電車が通ると電波が悪くなるのはなぜ?
ホームで電車を待っているとき、あるいは線路沿いの自宅にいるときに、電車が通過する前後だけ読み込みが止まる——これは車内で電波が悪くなるのとは別の現象です。原因は大きく2つあります。
混雑した列車がまとめて基地局に入ってくる:満員の通勤電車には数百台のスマホが乗っています。その列車が近くの基地局のエリアに入ると、基地局は一度に数百台分の接続を引き受けることになります。すると車内の人だけでなく、同じ基地局を使っている周囲の人まで順番待ちの状態になります。
車体が電波をさえぎる:列車の車体は大きな金属のかたまりです。自分と基地局のあいだを列車が通過すると、その数十秒だけ電波が弱まったり反射したりします。線路をはさんで基地局の反対側にいるときに起きやすい現象です。
見分け方はわかりやすく、通信が落ちるタイミングが時刻表と一致するかどうかです。朝夕のラッシュ時だけ、しかも数分おきに規則的に遅くなるなら、スマホ側の問題ではありません。
この現象は端末の設定では直りません。ホームで待っているだけなら、列車が通過しきるまで20〜30秒待つのが結局いちばん早いです。自宅が線路沿いで毎日これに悩まされている場合は、屋内の通信を携帯回線に頼らない形に変えるのが現実的な対策になります。自宅のWi-Fiに確実につないでおくか、携帯回線そのものが弱いなら自宅用の小型基地局を使う方法もあります。
設定では直らない区間の見分け方|取手〜藤代・守谷前後・北千住周辺
ここまでの設定をすべてやっても、どうしても通信が途切れる場所があります。設定で改善できるのは「切り替えの遅さ」であって、電波そのものが届きにくい場所は端末側では解決できません。代表的なのは次のような区間です。
常磐線の取手〜藤代:直流と交流を切り替えるデッドセクションがあり、車内の照明が一瞬落ちる区間です。走行速度と地形の条件も重なり、通信が不安定になりやすい場所です
つくばエクスプレスの守谷〜みらい平:こちらも交直切替の区間で、加えて高架と切通しが入れ替わるため電波の入り方が変わります
北千住〜南千住の周辺:線路が立体的に重なり、高架下や高いビルの陰になる場所では上空からの電波が遮られます
秋葉原〜北千住の地下区間:トンネル内は専用の設備に依存するため、設定を変えても速度は上がりません
朝夕のラッシュ時間帯:同じ場所でも、乗客が集中すると一つの基地局に接続が集まり、速度だけが落ちます
なぜこうした差が生まれるのかは常磐線の電波が悪い3つの理由で詳しく説明しています。茨城県内の区間ごとの違いはつくばエクスプレスの茨城県内区間の電波状況、時間帯による詰まり方は通勤ラッシュ時の電波の落ち込みをあわせてご覧ください。自分が困っているのが「場所の問題」なのか「時間帯の問題」なのかが分かるだけで、対策の方向性は大きく変わります。
それでも改善しないときの選択肢|オフライン活用・デュアルSIM・乗り換え
区間そのものが弱いと分かったら、通信に頼らない準備をしておくのが現実的です。
動画や音楽は乗車前にダウンロードしておく。自宅やオフィスのWi-Fiで落としておけば、圏外でも再生できます
地図アプリのオフライン地図を、通勤経路と職場周辺の範囲で保存しておく
ニュースや読みかけの記事は、リーディングリストや「あとで読む」機能で端末に保存しておく
メッセージアプリは送信予約のように扱い、圏外で送れなかったものは再送されるまで待つ
それでも毎日ストレスを感じるなら、デュアルSIM(回線を2つ持つ)という手もあります。メインはそのままに、eSIMで小容量の別回線を追加し、弱い区間だけ切り替える使い方です。月額の負担は増えますが、通勤時間が長い方ほど効果を実感しやすい構成です。
乗り換えを検討する目安は、「同じ車両にいる同僚のスマホは普通に動いているのに自分だけ遅い」状態が、時間帯を変えても続くかどうかです。これが当てはまるなら、設定ではなく契約している回線側の問題である可能性が高くなります。なお楽天モバイルは、他社の回線を借りて提供していたパートナー回線(ローミング)の縮小・終了が段階的に進んだことで、郊外区間での体感が以前と変わったという声もあります。逆に自社回線の整備が進んだエリアでは安定した、という声もあり、経路次第で評価が分かれるのが現状です。乗り換え先の候補として検討するなら、楽天モバイルの紹介キャンペーンを経由すると、他社から電話番号そのままの乗り換えで最大14,000ポイント、新規契約で最大11,000ポイント程度の特典が用意されています。条件や金額は変更されることがありますので、申し込み前に必ずキャンペーンページで最新の内容をご確認ください。
まとめ|電車内の電波対策は順番が大事
電車内で電波が悪いと感じたら、いきなり大きな設定変更をするのではなく、機内モードの入り切り、Wi-Fiオフ、4G固定という軽い操作から順に試すのが結局いちばん早道です。それを毎日繰り返しているなら、iPhoneなら「音声通話とデータ」、Androidなら「優先ネットワークの種類」を通勤時間帯だけ4G寄りにしておくと、体感が安定します。
そのうえで、取手〜藤代や守谷前後のように構造的に電波が届きにくい区間は、設定ではなく「事前ダウンロード」で乗り切るのが正解です。どこが設定で直る区間で、どこが割り切るべき区間なのかを把握しておけば、毎朝のイライラはかなり減らせます。ご自身の乗車区間に合わせて、この記事の内部リンク先も参考にしてみてください。
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